FOODTEXTILEは、廃棄食材を染料にする！？サステナビリティへの挑戦食品ロス削減とファッションの融合とは！？
廃棄予定の野菜や果物を染料に変え、環境問題とファッションを両立！食品ロス削減とサステナビリティを促進する革新的なプロジェクト「FOODTEXTILE」をご紹介。
💡 廃棄予定の野菜や食材を染料として活用することで、ファッションアイテムを染色するサスティナブルなプロジェクトです。
💡 食品関連企業から規格外食材やカット野菜の切れ端、コーヒーの出し殻などを買い取り、それらを染料として使用しています。
💡 環境問題への意識向上と食品ロス削減に貢献しています。
それでは、FOODTEXTILEプロジェクトについて詳しく見ていきましょう。
FOODTEXTILEの誕生：サステナビリティへの挑戦
豊島株式会社はどんなサステナビリティ活動をしている？
食品ロスと廃棄物を活用した製品開発
FOODTEXTILEの誕生について詳しくご紹介いただきました。
―豊島株式会社「FOOD TEXTILE」―
✅ 「FOOD TEXTILE」は、廃棄予定の野菜や食材を活用してファッションアイテムを染色するサスティナブルなプロジェクトです。食品関連企業から規格外食材やカット野菜の切れ端、コーヒーの出し殻などを買い取り、それらに含まれる成分を抽出して染色を行い、シャツ、エコバッグ、ネクタイ、エプロンなどのアイテムを制作しています。
✅ 豊島株式会社が食品ロスの削減に取り組んだきっかけは、繊維業界の差別化と、食品ロス問題の深刻さを認識したことです。2015年ごろ、キユーピーグループのCSR部から食品ロスの現状を聞き、繊維専門商社ならではの取り組みで貢献したいと考えました。また、繊維業界の価格競争が激化する中、新たな差別化要素として、廃棄食材を活用した染色というアイデアが生まれたのです。
✅ 事業開発では、廃棄食材の色の予測と実際の色のギャップ、お客様の受け入れに対する不安、安定した残渣調達など、様々な課題に直面しました。色のギャップについては、試行錯誤を重ねて自然な色を引き出す方法を模索しました。お客様の受け入れについては、商品の魅力を訴求し、環境問題への意識向上を促すことで、理解を得る努力をしました。残渣調達については、食品関連企業との信頼関係を築き、安定的な供給体制を構築しました。
さらに読む ⇒一般社団法人 ソーシャルプロダクツ普及推進協会（APSP）出典/画像元: https://www.apsp.or.jp/casestudy/foodtextile/廃棄食材を有効活用し、染色するという発想は素晴らしいですね。
豊島株式会社は、創業180年以上の歴史を持つ繊維商社として、長年サステナビリティに取り組んできました。
その取り組みの中で、裁断くずを再利用したアップサイクル糸『ECORICH』やオーガニックコットンを使用した製品を推進する『ORGABITS』などを実現してきました。
2015年、豊島は食品ロス問題とアパレル業界の廃棄物問題の両方を解決するため、革新的なプロジェクト『FOODTEXTILE』を立ち上げました。
このプロジェクトでは、廃棄予定の野菜や果物を染色原料として活用することで、アパレル製品に新たな命を吹き込みます。
規格外品や加工時の切れ端など、廃棄される予定の食材を染料に生まれ変わらせることで、資源の有効活用と環境負荷の低減を目指しています。
へぇー、野菜やコーヒーの出し殻で染めるなんて、想像つきませんでした！
FOODTEXTILEの実践：多岐にわたる企業との連携
廃棄食材からどんなものが作れる？
衣類や雑貨、食品など
FOODTEXTILEは、様々な企業と連携しているんですね。
✅ ブルーボトルコーヒーとFOOD TEXTILEプロジェクトのコラボレーションにより、コーヒーの抽出殻をリサイクルして作られたオリジナルのトートバッグが発売された。
✅ このトートバッグは、コーヒーの抽出殻を染料として使用し、ラテをイメージしたカラーに染色されており、環境問題に対する意識を高めることを目的としている。
✅ ブルーボトルコーヒーは、4月22日にEarth Day Yoga Eventを開催し、サステナビリティをテーマにしたイベントを通して、環境への取り組みを積極的に発信していく。
さらに読む ⇒PR TIMES｜プレスリリース・ニュースリリースNo.1配信サービス出典/画像元: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000187.000027658.htmlブルーボトルコーヒーとのコラボレーションは、環境問題に対する意識を高める効果も期待できますね。
FOODTEXTILEは、廃棄予定食材を染料として再活用し、衣類や雑貨類から食のシーンまで幅広いアイテムに展開する、特許・商標取得済みの事業です。
食品残渣の回収から製品活用まで、企業は様々な形で参画可能です。
ユニフォーム提案やノベルティ制作にも対応しており、企業のSDGsへの取り組みを可視化し、新たな事業創出につなげることができます。
具体的な導入事例として、抹茶メーカーの株式会社南山園では規格外の抹茶パウダーを染料として提供しています。
また、長野県木曽地方の赤カブ農家である夢人市は、赤カブの葉を活かした伝統漬物「すんき漬け」の廃棄葉を染料として活用しています。
さらに、ブルーボトルコーヒーはコーヒー豆の抽出殻でトートバッグを作ることで、サステナビリティへの取り組みを強化しています。
コーヒーカスで染めたトートバッグ、いいなぁ。ほしいです！
FOODTEXTILEの技術革新：ハイブリッド染色と社会的な評価
FOODTEXTILEの最大の特徴は？
天然染料と化学染料のハイブリッド染色
FOODTEXTILEは、ハイブリッド染色技術を採用しているんですね。
✅ 食品メーカーの廃棄予定食材を染料として活用する「FOOD TEXTILE」プロジェクトは、アパレル業界の閉塞感と食品メーカーの残渣問題の双方を解決する取り組みとして誕生しました。
✅ 食材を染料にするには、従来の染色技術とは異なる技術が必要で、染色会社からの理解を得るまでに多くの苦労がありました。例えば、野菜は染料に向いていないこと、腐敗の問題、価格面での課題などがありました。
✅ プロジェクトの成功には、染色会社との信頼関係構築が重要であり、染色の工程や技術を深く理解した上で、提案を続けることが重要でした。また、コーヒー豆など、腐りにくい食材を選定し、パートナー企業との連携を強化することで、プロジェクトは着実に広がっています。
さらに読む ⇒アクティオノート〜創造する人のためのノート〜出典/画像元: https://note.aktio.co.jp/sdgs/20230829-1101.html草木染めと化学染料を組み合わせることで、色落ちを防ぎ、長く使える商品を実現しているんですね。
FOODTEXTILEの特徴は、90％以上の天然染料を使用した草木染めと化学染料染めのハイブリッド染色を実現している点です。
従来のお洗濯による色落ちを防ぎ、長く使用できるだけでなく、原料から製品までのトレーサビリティも実現しています。
FOODTEXTILEプロジェクトは、食品ロス削減への取り組みと、美しい染色技術が評価され、一般社団法人ソーシャルプロダクツ普及推進協会が開催する「ソーシャルプロダクツ・アワード2020」の自由テーマ部門で【生活者審査員賞】を受賞しました。
受賞を記念して、大丸東京店にて3月11日から16日の期間限定で、コーヒーの出涸らしで染めたボーダーウェアの展示を行いました。
ハイブリッド染色って、なんだか斬新ですね。
FOODTEXTILEの挑戦：谷村さんの情熱と革新
食品廃棄物を活用した染料「FOODTEXTILE」は、どんな課題を克服して生まれたのか？
価値理解、価格設定、染色技術の確立
谷村さんの情熱が、FOODTEXTILEプロジェクトを成功に導いているんですね。
公開日:2023/06/20
✅ FOOD TEXTILE谷村佳宏さんは、食品残渣を染料にする事業を通して、廃棄予定食材の有効活用と、日本の染色業界の活性化を図ろうとしている。
✅ 染色業界を取り巻く現状として、海外との価格競争、高齢化による後継者不足、労働力不足などが挙げられ、特に染色工場は技能実習生がなかなか集まらない状況である。
✅ 谷村さんは、従来の染色よりも高価なFOOD TEXTILEの価格について、価値を理解してもらい、消費者に作る過程に関心を持ってもらうことで、染色業界の現状を変えることを目指している。
さらに読む ⇒orgabits - ORGABITSは、オーガニックコットンを通してみんなで ゛ちょっと゛ずつ地球環境と社会に貢献しようという想いから始まった社会貢献プロジェクトです。出典/画像元: https://orgabits.com/bits-magazine/1688/3/染色業界の課題解決にも貢献したいという谷村さんの思いが伝わってきます。
FOODTEXTILEプロジェクトを立ち上げた豊島株式会社の谷村さんは、アパレル業界でのモノの価値と価格の乖離に課題を感じていました。
異業種交流会で食品メーカーの残渣処理の悩みを聞き、その解決策としてFOODTEXTILEを思いつきました。
当初は、野菜が染料に向いていないことや、腐敗の問題、価格設定の難しさなど、多くの困難に直面しました。
特にセールスでは、化学染料と比べて高価なFOODTEXTILE製品の価値を理解してもらうことに苦労しました。
染色の工程も化学染料と比べて時間と手間がかかり、染色会社に断られることもありましたが、谷村さんは諦めずに何度も通い、染色の知識を深め、信頼関係を築きました。
染色業界の現状、知らなかったです。FOODTEXTILEが、業界を活性化させられるといいですね。
FOODTEXTILEの展開：社会への貢献と未来への展望
廃棄食材から生まれた染料で何が作られている？
スニーカーなど様々な商品
FOODTEXTILEは、社会貢献性が高いプロジェクトですね。
公開日:2024/01/04
✅ 「FOOD TEXTILE」は、食品廃棄物を染料として再利用するアップサイクルプロジェクトで、食品関連企業から廃棄予定食材を提供してもらい、その残渣を染料として活用して製品を製造しています。
✅ 同プロジェクトでは、食品のトレーサビリティを徹底し、どの食品の残渣がどれだけ使われているかを商品タグに記載されたQRコードで確認できるようにすることで、消費者に安心感を与えるとともに、食品廃棄問題への意識向上を促しています。
✅ 「FOOD TEXTILE」は、食品廃棄問題解決に貢献しながら、環境負荷の低減とサステナビリティを実現する、新しい取り組みとして注目されています。
さらに読む ⇒NAGOYA.（ナゴヤドット）出典/画像元: https://nagoyadot.jp/lifestyle/80735/食品廃棄問題の解決に貢献し、環境負荷も低減できるのは素晴らしいです。
最初の染料はコーヒー豆の出がらしを使用し、アパレルブランドが運営するカフェと連携してトートバッグを製作しました。
その後、食品残渣を提供する企業と、生地を購入する企業の両方を広げていくことで、多くの企業とのコラボレーションを実現しました。
FOODTEXTILEは、食品メーカーの残渣問題解決、アパレル業界の素材開発、消費者のサステナビリティ意識向上など、様々な課題解決に貢献するプロジェクトとして注目されています。
豊島株式会社は、廃棄された野菜、果物、コーヒーの出し殻などから500色以上の染料を抽出し、環境問題解決とファッションを両立させています。
フードテキスタイルでは、廃棄食材から生まれた自然な色合いが特徴で、スニーカー、エプロン、パジャマなど様々な商品が販売されています。
色の抽出には、野菜の見た目とは異なる色が出る場合もあり、赤カブからグレー、柿から暗い色など、予想外の発見もあります。
食品のトレーサビリティが確認できるのは、消費者にとっても安心感がありますね。
FOODTEXTILEプロジェクトは、廃棄食材を有効活用することで、環境問題とファッションを融合させた革新的な取り組みです。
💡 廃棄予定の野菜や食材を染料として活用することで、環境負荷を低減しています。
💡 食品関連企業との連携により、安定的な残渣調達を実現しています。
💡 社会的な評価も高く、様々な企業や団体と連携し、活動を拡大しています。
