雲仙ブロッコリーの成功物語!? 島原半島の農業を支える「指定野菜」への道ブロッコリー栽培の進化とは!!?
長崎県島原半島、雲仙ブロッコリーが地域を支える! 温暖な気候と農家の努力で、10倍以上に増産! 氷詰め技術で鮮度抜群、全国トップレベルの生産量を誇るブロッコリーの魅力に迫る!
💡 長崎県島原半島は、温暖多雨な気候に恵まれた農業地帯として有名です。
💡 雲仙ブロッコリーは、1970年代から栽培が始まり、近年では「指定野菜」に選ばれるほどまでに成長しました。
💡 JA島原雲仙は、ブロッコリー生産の拡大と品質向上に取り組み、生産者の所得向上に貢献しています。
それでは、第一章、島原半島の農業と雲仙ブロッコリーの誕生についてお話します。
島原半島の農業と雲仙ブロッコリーの誕生
島原半島はどんな農業地帯?
県内最大の農業地帯
島原半島は温暖多雨な気候に恵まれた農業地帯として有名なんですね。

✅ 吹原繁男さんは、長崎県雲仙市吾妻町で家族経営によるブロッコリー専作農家として、10.5haの面積を3人で管理しています。
✅ 吹原さんは、長年の経験と試行錯誤を通して、ブロッコリー栽培の技術革新を進め、周年栽培の確立や被覆資材の活用による4月どりを実現しました。
✅ さらに、家族経営の枠を超え、親族で構成される生産者グループ「吾妻洋菜研究会」を設立し、共同で設備投資を行い、高品質なブロッコリーを安定的に出荷することで、市場からの信頼を獲得しています。
さらに読む ⇒農業のポータルサイト|みんなの農業広場出典/画像元: https://www.jeinou.com/manager/2011/04/04/094000.html吹原さんのような、長年の経験と試行錯誤を重ねてきた生産者の方々がいるからこそ、雲仙ブロッコリーはここまで成長できたのでしょう。
長崎県島原半島は、温暖多雨な気候に恵まれた、農業地帯として有名な地域です。
県全体の耕地面積の24%、農業粗生産額の40%を占める、県内最大の農業地帯と言えます。
この地域では、イチゴなどの施設園芸、バレイショなどの露地野菜、畜産品などが主要な農産物として栽培されています。
特に雲仙市吾妻町では、1970年代から雲仙ブロッコリーが栽培されています。
当初は、複合経営の中の一部として栽培されていましたが、安定した価格での販売が難しく、JA島原雲仙と部会が一体となってブロッコリー専業農家を育成する取り組みを開始しました。
島原半島ってブロッコリーが有名なんですね!知らなかったです。
雲仙ブロッコリー専業農家育成への取り組み
JA島原雲仙はブロッコリー農家をどう支援した?
省力化と安定収入を実現
JA島原雲仙は、ブロッコリー生産の拡大と品質向上に力を入れているんですね。

✅ JA島原雲仙は、ブロッコリーの生産量増加に伴う人手不足と、エクセルでの出荷予測作成による職員の負担を課題としていました。
✅ 「あい作・出荷予測システム」を導入することで、出荷量の予測に基づいた雇用調整が可能になり、人手不足の解消と職員の負荷軽減を実現しました。
✅ さらに、精度の高い出荷予測により、市場への有利販売が可能になり、生産者の所得向上にも貢献しています。
さらに読む ⇒あい作出典/画像元: https://aisaku.nd-agri.jp/casestudy/shimabara/このシステムによって、人手不足の解消、職員の負担軽減、そして生産者の所得向上にも繋がるのは素晴らしいですね。
JA島原雲仙と部会は、ブロッコリー専業農家を育成するため、様々な取り組みを行いました。
セル苗育苗、半自動移植機、畦内部分施用機などの機械を導入することで、省力化と規模拡大を実現しました。
また、春どり栽培によって、長期出荷が可能になり、安定した収入を得られるようになりました。
さらに、2001年には出荷形態を縦詰めから横詰めへ変更することで、出荷調整作業の省力化が進み、生産者は生産と収穫に専念できるようになりました。
JAって、色々な取り組みをしているんですね。知らなかったです。
雲仙ブロッコリーの成功と「指定野菜」への道
雲仙ブロッコリー部会は、どんな成果を収めたのでしょうか?
栽培面積拡大と高収益化
雲仙ブロッコリーが「指定野菜」に選ばれたのは、生産者の方々の努力の賜物ですね。

✅ 2026年度からブロッコリーが農水省の「指定野菜」に追加され、市場価格の安定化と消費者の安定供給に繋がる。
✅ 指定野菜になると、市場価格が大幅に下落した場合の補助金が手厚くなり、生産者にとって安定供給につながる。
✅ ブロッコリーは近年出荷量が増加しており、他の野菜の生産が減少傾向にある中、安定供給を図るために指定野菜に追加された。
さらに読む ⇒TBS NEWS DIG出典/画像元: https://newsdig.tbs.co.jp/articles/nbc/1014334?display=1市場価格の安定化と消費者の安定供給に繋がるのは喜ばしいですね。
雲仙ブロッコリー部会は、現在38名の部会員で構成され、1戸当たりの平均面積は3.3ヘクタール、平均販売額は1142万1000円と、施設栽培に匹敵する農業経営を実現しています。
雲仙ブロッコリーの栽培面積は125ヘクタールに拡大し、島原半島におけるブロッコリーの出荷量は10倍以上に増加しました。
その成果が認められ、2026年度には「指定野菜」に選ばれるほどになりました。
指定野菜って、どんな制度なんですか?
雲仙ブロッコリーの鮮度保持と生産量の増加
雲仙ブロッコリーの鮮度保持に欠かせない技術は?
氷詰め
JA島原雲仙は、農業の振興に力を入れているんですね。

✅ 長崎県の島原半島を管轄するJA島原雲仙は、温暖な気候と日照時間の長さから、イチゴ、ジャガイモ、ダイコンなど多様な農産物の生産に適しており、近年はブロッコリーの栽培面積が拡大しています。
✅ 同JAは「日本一元気な産地の実現」をスローガンに掲げ、雲仙ブロッコリー部会が第48回日本農業賞の大賞を受賞するなど、農産物の生産量・品質向上と生産者の育成に力を入れています。
✅ JA島原雲仙は、農協改革集中推進期間を見据え、農業の振興、地域の振興、組織・経営基盤の確立の三つの柱を軸に、自己改革を進め、組合員・地域との信頼関係を築きながら、元気な産地づくりに取り組んでいます。
さらに読む ⇒JA全農ウィークリー出典/画像元: https://www.zennoh-weekly.jp/wp/article/4743氷詰めは、ブロッコリー販売には必須なんですね。
品質維持のためには、色々な工夫が必要なんですね。
JA島原雲仙では、雲仙ブロッコリーの鮮度保持のため、収穫後すぐに冷蔵施設で3度に冷やす予冷と、氷詰めを行っています。
氷詰めは、2011年から導入され、変色のクレームが減り、販売先も広がりました。
近年、気温上昇の影響で品質維持が難しくなっており、氷詰めは、ブロッコリー販売において必須となっています。
長崎県のブロッコリーの生産量は、2013年から2022年の10年間で74.1%増加し、作付面積は76%増加しました。
しかし、10a当たりの収穫量は0.9%減少しています。
ブロッコリーの収穫量が増えてるってことは、それだけ需要があるってことですよね。
長崎県におけるブロッコリー生産の現状と課題
長崎県ブロッコリーの生産量は全国でどのくらい?
7位前後で増加中
長崎県のブロッコリー生産量は、全国的に見ても増加しているんですね。
公開日:2023/02/12

✅ 2021年のブロッコリー生産量は、北海道が27,900トンで全国シェアの16.3%とトップで、埼玉県が9.3%、愛知県が8.5%と続いています。
✅ 上位は北海道、埼玉県、愛知県の順で、上位3県で全国生産量の約34%を占めています。
✅ その他の地域では、徳島県、香川県、長崎県、熊本県などが上位に位置しており、地域によって生産量が大きく異なることがわかります。
さらに読む ⇒ 地域の入れ物出典/画像元: https://region-case.com/rank-r3-product-broccoli/10a当たりの収穫量の減少は、今後の課題として取り組む必要があると思います。
長崎県のブロッコリー生産量は全国的に見ても増加しており、全国順位は最高7位、最低8位、平均7.2位となっています。
長崎県は、ブロッコリー生産において重要な役割を果たしており、その生産量は着実に増加しています。
しかし、10a当たりの収穫量の減少は、生産効率の低下を示唆しており、今後の課題となっています。
ブロッコリーの収穫量って、地域によってこんなに違うんですね。
このように、雲仙ブロッコリーは、生産者の方々の努力とJA島原雲仙の取り組みによって、品質向上と生産量増加を実現し、今では「指定野菜」に選ばれるまでに成長しました。
💡 JA島原雲仙は、ブロッコリー生産の拡大と品質向上に取り組み、生産者の所得向上に貢献しています。
💡 雲仙ブロッコリーは、2026年度に「指定野菜」に選ばれ、市場価格の安定化と消費者の安定供給に繋がる見込みです。
💡 長崎県のブロッコリー生産量は増加傾向にありますが、10a当たりの収穫量の減少は課題となっています。