食品表示で変わる！熱量算出方法とは？〜成分表と栄養表示基準の変動から見る食生活への影響 (？)食品表示と成分表改定で変わるエネルギー計算方法と食生活への影響

💡 食品表示基準と日本食品標準成分表の改訂により、食品の熱量算出方法が変更されました。

💡 エネルギー値の算出方法変更により、一部食品でエネルギー値が大きく変動する可能性があります。

💡 栄養成分表示の見方、健康的な食生活を送るための知識も解説します。

✅ 日本食品標準成分表の改定で、エネルギー値の算出方法が変更される。従来の修正Atwater法では、食品ごとのエネルギー換算係数の算定が困難であったり、きのこ類や藻類のエネルギー値が正確に算出できなかったりと、いくつかの欠点があった。

✅ 改定後の成分表では、国際的にも推奨されている「組成ごとのエネルギー換算係数」を用いた算出方法を採用する。この方法は、たんぱく質、脂質、炭水化物などの組成成分別にエネルギー換算係数を適用することで、より正確なエネルギー値を算出できる。

✅ 新たな計算方法では、食品によってはエネルギー値が大きく変化する。例えば、ピュアココアは従来の値よりも115kcal増加し、せん茶は114kcal減少する。また、国民健康・栄養調査データに基づいた試算では、摂取頻度が高い食品である「こめ」や「鶏卵」のエネルギー値は減少することが予測されている。

✅ 日本食品標準成分表2020年版（八訂）では、エネルギー値の算出方法が変更され、組成ごとのエネルギー換算係数を用いるようになりました。これにより、従来のAtwater係数を用いた方法に比べて、より正確にエネルギー値を求めることができるようになります。

✅ 試算結果によると、新算出法ではエネルギー値が増加する食品と減少する食品があり、食品によってばらつきが見られます。例えば、ココアはエネルギー値が大幅に増加する一方、せん茶は大幅に減少する結果となりました。

✅ 食品のエネルギー値の変化は、食生活全体に影響を与える可能性があります。特に、国民の摂取頻度が高い米、鶏卵、いも類、アルコール飲料、牛乳、肉類、パンなどは、エネルギー値が減少することが予想されています。一方、ほうれんそう、甘柿、バナナなどのエネルギー値は増加する可能性があります。