食文化を守る?スローフード運動と生物多様性(?)失われゆく食文化を守るためのスローフード運動、味の箱舟プロジェクト、食と環境問題
「おいしい・きれい・ただしい」を掲げるスローフード運動。食の持続可能性を目指し、日本各地の伝統食材を守る「味の箱舟」プロジェクトが進行中!絶滅危惧の食材を絵本で紹介し、次世代へ繋ぐ。食生活と地球環境の関係を探る研究や、生物多様性保全の取り組みから、未来の食と文化を守るヒントが見える。あなたの食の選択が、地球を変える。
💡 スローフード運動は、食の持続可能性を追求し、地域固有の食材を守る活動。
💡 「味の箱舟」プロジェクトは、消滅の危機にある食材を記録し、保護する。
💡 食生活の改善は、個人の健康だけでなく、地球環境の保全にも繋がる。
それでは、食文化を守るための活動について、様々な角度から見ていきましょう。
失われゆく食文化と、それを守るためのスローフード運動
スローフード運動のスローガンは?持続可能性の鍵は?
「おいしい・きれい・ただしい」、食の持続可能性。
食文化の多様性を守り、持続可能な社会を目指すスローフード運動は、1986年にイタリアで始まりました。
世界160カ国以上で広がり、食のサステナビリティへの関心の高まりと共に注目を集めています。
公開日:2021/08/20

✅ 地域固有の希少な食材を守るため、世界共通の基準で選定し、生産と消費を支援する取り組みが行われている。
✅ 1996年に設立され、現在は5000以上の食材が「味の箱船」として登録され、情報提供や販売促進に繋がっている。
✅ 「味の箱船」は誰でも推薦でき、地域の自然や人々の生活と結びつき、消滅の危機にある小さな生産者の食材が登録対象となる。
さらに読む ⇒日本から「おいしい」が あふれる地球へ|Slow Food Nippon|日本スローフード協会出典/画像元: https://slowfood-nippon.jp/what-we-do/ark-of-taste/スローフード運動が目指す「おいしい・きれい・ただしい」という理念に共感します。
食の持続可能性を追求することは、私たち自身の健康と、未来の地球環境を守ることにも繋がると思います。
1986年にイタリアで始まったスローフード運動は、「おいしい・きれい・ただしい」をスローガンに、食の持続可能性を目指しています。
世界160カ国以上で草の根運動として広がり、食のサステナビリティへの関心の高まりと共に注目を集めています。
その一環として、日本では、絶滅の危機にある日本の伝統食材を記録し、保護する「味の箱舟」プロジェクトが推進されています。
このプロジェクトは、文化と生物多様性の保護を重視し、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」にも貢献しています。
この運動は、1986年のマクドナルドオープンに対する反対運動から始まり、カルロ・ペトリーニによって提唱されました。
スローフードは、気候変動、生物多様性、フードロス、GMOなどのテーマに取り組み、味の箱舟やユースネットワークなど、様々な活動を展開しています。
スローフードに取り組むメリットとしては、健康に良く、環境に優しい点が挙げられます。
一方、時間とコストがかかるというデメリットもあります。
スローフード運動って、なんか難しそうなイメージがあったんですけど、話を聞いてると、すごく身近なことなんだなって思いました。おいしいものを食べるって、大事ですよね!
「味の箱舟」プロジェクトと、子どもたちへの食文化継承
伝統食を守れ!『味の箱舟絵本』は何のため?
消えゆく食文化を記録し、未来へ繋ぐため。
子どもたちへの食育も視野に入れた「味の箱舟」プロジェクトの展開についてご紹介します。
絵本シリーズの制作を通して、地域の食文化を次世代へ繋ぐ活動について詳しく見ていきましょう。

✅ スローフードNipponが、伝統食材を記録するプロジェクト「味の箱船」の一環として、絵本シリーズを制作。
✅ 希少な日本の食材を題材に、地域の人々を巻き込みながら4冊の絵本を制作し、子どもたちへの食育活動を行う予定。
✅ 2月26日のイベントにて絵本を初披露し、今後はインターンシップなどを通して食材の担い手育成も目指す。
さらに読む ⇒Webマガジン「AXIS」 | デザインのWebメディア出典/画像元: https://www.axismag.jp/posts/2022/02/450639.html絵本を通して子どもたちに食文化を伝える取り組みは素晴らしいですね。
地域の食材を題材に、生産者の方々との協働で制作されている点も、その食材への愛着を育む上で効果的だと思います。
「味の箱舟」プロジェクトは、世界各地の伝統的な食文化や食材を記録することで、それらが失われるのを防ぐことを目的としています。
日本では74食材が登録されており、その多くは後継者不足や情報不足により、子どもたちの口に入る機会が減少しています。
この現状を打破するため、スローフードNipponは『味の箱舟絵本シリーズ』を制作しました。
この絵本シリーズは、秋田、静岡、長崎、沖縄の各地域の食材(ハタハタのしょっつる、潮かつお、エタリの塩辛、フーヌイユ)を題材とし、生産者、保存活動家、料理人、作家、アーティスト、子育て中の人々など、地域の人々と協働で制作されました。
2022年2月26日には、神戸で絵本のお披露目会が開催され、絵本の題材となった食材の生産者などが参加しました。
絵本完成後には、読み聞かせや食育ワークショップの実施、食材担い手育成のためのインターンシップも予定されています。
絵本シリーズを通して、子どもたちが地元の食材に興味を持つようになるのは素敵ですね!私も、子どもと一緒に地元の食材について学んでみたいです。
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食文化と生物多様性の危機!食生活改善で健康と地球を守る。スローフード運動が未来を変える!